(松尾一郎)
美山町内には地酒がないことから、美山町に住む日本酒愛好家10人が「地酒を造ってまちづくりをしよう」と02年1月に会を設立した。
酒米は長野生まれで、同県や東北などで作付けされている「美山錦」。造園業の小林悟会長(49)ら会員3人が町内に所有する水田計約60アールに無化学肥料、低農薬で栽培している。昨年の福井豪雨で同町西河原の会員の水田約10アールが流失したが、何とか必要な収量を確保できたという。小林会長は「今年もまじりっけのない美山町産の酒が造れる」と安堵(あんど)している。
ラベルは町在住の洋画家豊田三郎さんの絵をあしらい、字も豊田さんが揮毫(きごう)している。毎年一升瓶で約千本醸造し、今年で3回目。醸造は会員のつてで福井市御幸1丁目の常山酒造に依頼。精米歩合を60%に抑えて米の風味を残しているのが特徴。水は美山町内の清水約2千リットル分を仕込んだ。
同社の杜氏(とうじ)栗山雅明さん(51)は「昨年の米のできは水害や台風などの天候不順であまりよくないが、うまく仕込めており、例年と変わらない品質の酒ができつつある」と話している。
新酒鑑定会「初しぼりの儀」は来月13日に常山酒造の酒蔵である。会費は年1万円。年4回(各1.8リットル)の宅配を受けられるほか、飲み会などのイベントに参加できる。問い合わせは事務局の清水さん(07797・4・1120)へ。